2014-12-09

今日はこれから歯医者へ行く。時間があるので今まで読んだ内容をブログに投稿する。

Martial と父との話し合いで、父は青くなる。それをフランス語では vert (緑)と表現している。 M. de Sairmeuse devint vert. (no. 1364) ただ、blanche との表現も怒りを表すには使う。『プチロワイヤル辞典』では次のようになっている。「顔色が青ざめた,青白い devenir blanc de peur [colère] 恐怖[怒り]で顔面蒼白になる、 colère blanche 激怒」つまり、顔が青ざめるを意味するに、vert, blanch の両方とも使う。ただし、日本では「怒りで真っ青になる」という言い方はない。「怒りで真っ赤になる」はあると思うが。

Mlle Blanche de Courtomieu なる女性が登場する。この女性も美しい女性である。とにかく、この小説では、若くて美しい女性しか登場しない。このあたり、現実とはかけ離れているが、読者がそのような小説を歓迎するから、小説家もそのような女性を登場させるのである。

この女性は、ses grands yeux d’un bleu velouté et ses lèvres entr’ouvertes. Elle était blonde, mais de ce blond vivant et doré des pays du soleil; (no. 1427) とある。つまり目は青いのである。これは Marie-Anne が黒い目をしている点と対比される。dans ses deux grands yeux noirs (no. 1298)  Mlle Blanche de Courtomieu はブロンドの髪をしている。太陽の国の輝きである。

筆者が2人の女性を対比させるのならば、Marie-Anne の髪は黒髪のはずだが、どうだろうか。今までのところは、彼女の髪の色についての記述はないようだが。見落としたかもしれない。筆者はこの2人を対比させて何を語ろうとしているのか。

また忘れていたが、2人の若者、Martial と Maurice にも注目すべきであった。髪や瞳の色や背丈はどうなっているか、注意して読んでいこう。

Courtomieu は手紙を読んでいる。elle lui lisait à demi-voix une lettre. (no.1418) との記述である。つまり黙読の習慣はまだこの時期は確立されていない。声を出して読むから黙読への慣習の変化はいつ頃か、西洋と日本では時期的にどうなのか。これも調べてみたいテーマである。