The Galton Case (Ross Macdonald) Vintage Crime を読み終えた。このところ、The Drowning Pool, Black Money と読んでいった。このGalton Case は面白い。久しぶりにどうなるかハラハラしながら読んでいった。John Brown という少年の正体は何であるか、いろいろとどんでん返しがあって読み応えがあった。

自分のこの年齢になったので、親子の情愛とか、親は誰であったかを知りたがる子供の気持ち、夫婦の愛情などの気持ちがよくわかるような気がする。

また、この小説では、自然の描写とか、人の細かな愛情のやりとりが見事に表現されているので、ところどころノートに書き写した。A chanting chorus of frogs made the summer night pulsate at tis edges. (p.192)などは、デトロイトのスラム街の近くの荒れ野の情景が思い浮かべることができる。

さらに、病棟で寄り添う2人の老夫婦、もう将来は長くない2人の光景は胸を打つ。The sat like a very old couple waiting for the afternoon shadows to lengthen and merge into night. (p.174) などは好きな文章だ。

さて、これで彼の長編小説24冊を全部読んだことになる。毎回似たような話だとマンネリとは思うが、最後まで読み続けさせる作者の力量に敬意を表してする。あとは、彼の短編集を読むだけだが、しばらくは他の人の作品を読んでみたい。

Patricia Cornwell によるPostmortem が面白いと聞いてkindle でダウンロードした。検死官シリーズである。評判なので、読んでみたいと思っている。