Pierre Lemaitre の Alex を読み終えた。大変な迫力なので、ぐいぐいと引き込まれて読んでいった。最初の第一部はグロくて気持ち悪い話だなと思ってた。そしたら、第2部から、話のトーンが変わり、「あれ?」と思い、そして、第3部のなってから、いろいろな伏線がすべて繋がってゆく。ジグソーパズルのすべてのピースが最終的にはうまくまとまったように思う。

主人公のAlexに共鳴できるかどうかが問題だ。未成年者虐待の部分は非常に胸が痛む。これらは全く架空の話ではなくて、世界のどこかでの現実の話だと思う、と気が落ち込んでしまう。

さて、話自体は重いテーマだが、それをテンポ良く書き上げてゆく Pierre Lemaitre の力量には驚嘆せざるを得ない。

私は、Frank Wynne による英訳で読んだのだ。当初はフランス語のオリジナルで読みたいと思ったが、kindleでは英訳しかない。英訳で読むしかなかった。

Pierre Lemaitre の英訳はすべてFrnak Wynee が行なっているようだ。彼は、イギリス人のようだ。英訳のスペルがイギリス式である。centre のようなスペルであるし、エレベーターのことはlift と訳してある。

Camille の身長だが、邦訳では145cmと訳されているが、Wynee の英訳では、4 feet 11 inches と訳されている。世界では、アメリカだけが、フィートの尺度を使っていると思っていたが、イギリスもそうなのか。ただ、フランスは、メートル法の提唱国なので、フランス語の原文では、145 cm と書いてあるのだろうな。

さて、次の本、Camille も早速読んでみることにする。