2014-08-18

執事の体験談(narrative)からMiss Clackなる女性の体験談へと物語は進む。RachelとGodfrey の二人の婚約の成立と破談がこの章の主題になっている。当時の人々のもったいぶった話しぶりは面白い。とくに、Miss Clack なる女性のちょっとピントがずれた信仰熱心な口上と行動はユーモラスである。上流階級の人々の言葉のやりとりが興味深いが、これは演劇の台詞のようでもある。時々、当時の演劇の台本を読んでいるような気にもなる。当時は小説は形式がまだ現代とは異なっていたようだ。書簡集、手紙、報告書、日記 という形式を使うか、それらを総合させて、物語の筋を展開させている。

語法的なことを一つ。.. do what Mr Godfrey might to prevent it (no.4227) という文を見つけた。助動詞mightの後にto不定詞がくるのか!しかし、これは印刷ミスかもしれない。