2014-07-28

第69話 Jorinde und Joringel を読む。短い話であり、これを引き延ばしてもう少し劇的にアレンジしたらもっと人気が出るのにと思った。

出だしは自分の好みの風景である。Es war einmal ein altes Schloß mitten in einem großen dicken Wald, (no.4624) とある。このブログのタイトルは「異文化の森へ」であるが、本当は「深い深い森の奥にある神秘な世界、異界とも言うべき異文化の世界を訪ねて」というような意味でタイトルを付けた。第69話の情景は、まさにこのブログにふさわしい。

語法的なことを若干コメントしたい。Jorinde が美しいとして、…, sie war schöner als alle anderen Mädchen. とある。英語ならば、She was prettier than any other girl. となるが、ドイツ語の後半の部分は英語風に直すと … than all other girls. となる。形容詞の比較級では、英独で文法的な違いがあるようだ。

Endlich kam das Weib wieder… (no.4645)とある。Weibという語は英語の wife に引きづられて「奥さん」と解釈するが、本当は「女」と捉えるべきで、しばしば軽蔑的な意味があるようだ。その点で Frau は上品な意味合いがある。

朝は More than human (by Theodore Sturgeon) を読んでみた。途中で断念した。あまり面白いとは思えないこと、それから文字が小さいことで、読むのを断念した。彼の文章もあんまり味わいのある英語ではない。だだ kindle 版だと最後まで読めそうな気がする。問題は、kindle版だけで読む習慣をつけると、家にある膨大な紙の本を結局は読まなくなるだろうことが心配なのだが。