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昨日から、Meet me at the morgue (Ross MacDonald, Vintage Crime, 1981) を読んでいる。面白いので、もう半分ほど読んだ。

いままでは、私立探偵のArcher が主人公だったが、この話では、Howard Cross という裁判所の保釈関係の仕事をしている officer である。このような設定も面白い。でも、Archer に慣れていたので、新しい設定に自分はちょっと最初は戸惑った。

例によって最初から謎が生まれる。関係者たちの不審な行動だ。どうも海軍時代のときの話のようだ。何人かの人物が関係する。そして、それに誘拐事件が関係していく。あんまり、ネタバレをすべきではない。

特に面白いと思ったのは、新聞売り場があって、そこにBlind Operator がいることだ。アメリカではそのようなシステムがあったのだな、と感心する。このBlind Operator は Howard が近づいて行くと、”What can I do for you, sir?” (p.36) と男性向けの敬語で話す。Howard がなんで男と分かったのか、と聞く。He smiled. “Your footsteps, naturally. I’m sensitive to sound. You’re a fairly big man, I’d guess. About six feet?” と的確に答える。

その男の名前は Joe Trentino だが、かれは朝からどのような人物が来たのか靴音やカバンを置く音でだいたい当ててします。小説だから、やや誇張して書いてあるのだろうが、視覚障害者にはこのように異能を発揮する人もいるだろうと思う。

面白い本だが、他のことができなくなる。明後日に大きな仕事がある。その仕事の準備をするので、今日と明日は、あまりこの本を読みすぎないようにしたい。とにかく、自分はRoss Macdonald 中毒にかかったようだ。