2016-02-10

母音の数はいくつあるのか、日本語ならば5つあると言うであろう。英語の話し手ならばもっと多いというかもしれない。しかし、やはり母音は5つだというのが自然ではという風に自分は考える。それはフランス語も母音の数はたくさんある。

学校に行かずにフランス語!」というサイトでは、次のように述べている。

フランス語の母音は細かく分けると母音が12、鼻母音が4つ、半母音が3つで合わせて19あります。また、子音17を合わせ、全部で36の音からなりたっています。

母音の数は19か、とにかく5つ以上あるようだ。しかし、ランボーという詩人は『母音』Voyelleの中で次のように歌っている。(堀口大学訳詩)

Aは黒、Eは白、Iは赤、Uは緑、Oは青、母音たち、
おまへたちの穏密な誕生をいつの日か私は語らう。

A noir, E blanc, I rouge, U vert, O bleu : voyelles,
Je dirai quelque jour vos naissances latentes :

母音と述べて、それで挙げたのは5つの母音である。あるいはアルファベットの中で、母音に該当するのは a, i, u, e, o だけであるから、自然と母音は5つという認識になったようだ。英語の母音の数はいくつあるのか、あるいは西洋語の話し手は自分たちの言語の母音はいくつあると考えているのだろうか。おそらく5つと考えているのではないか。ただ、日常の会話の中で、母音が弁別されて意味が異なるので、それを結果として異なる母音と学問的には唱えているのではないか。

このあたり、もう少し検討の余地があるようだ。英語の話し手は母音は5つあると考えるのではないか。母音を示すいろいろなスペルがあるので、複雑になっているが、「いくつあるか」と質問されたら、学者でもない、一般の人は「5つでは」と答えると思う。