Der Zug War Pünktlich を読み終えた。Heinrich Böll のドイツ語は読みやすい。繰り返しが出てくる。Bald(もうじき)という言葉がキーワードとして頻出する。Bald bin ich tot. Ich werde sterben, bald.と常に死を意識している。1943年の秋頃に1人のドイツ兵がフランスから東部戦線へと送られる。その列車の中での兵士の心境を語っている。当時の歴史状況を知ってないと、この小説自身の意味を理解することは難しいだろう。

小説の後半は列車を降りてからOlinaという女性との出会いが書かれている。彼はふとしたことから、Bordell (売春宿)でポーランド人のHure(売春婦)と知り合う。主人公は音楽に関心があり、ピアノが演奏できる。彼女も昔はワルシャワで音楽学校に通ってピアノの勉強をしていた。共通の話題から、互いに好意を抱くようになり、恋に?まで発展する。この辺り、ストーリーとしては月並みだと思うが。これは読者へのサービスか。

死を数時間ごと意識した主人公とポーランド人のHureとの会話は読んでいるとかなり息苦しくなっていく。敗色が色濃くなってゆく東部戦線の緊迫した状況、ドイツの兵士たちの上に漂う絶望感などをよく感じられた。

さて、ポーランド人のHureは彼にカルパチア地方に隠れることを提案する。そこに脱出すれば生き残ることができるのだ。ただ、この小説はBordell を車で出発するところで終わっている。この辺りは最終的にはどうなったのか書いてない。そこは、余韻が残るところだ。

なお、ネットで調べたらhttp://www.persianexpert.com/uploads/Der_Zug_war_punktlich.pdf というサイトでドイツ語の原文を読むことができる。イランにあるサイトのようなので、いつかは閉じられるかもしれないが、興味のある方はこのサイトを見ておくといいだろう。