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Das fliegende Klassenzimmer
を読んでいる。何を言っているのか分からない部分があり、数日前からそこで止まっていたが、今日はようやく意味がわかった。私にとっては、ドイツ語の本を読むのは暗号解読みたいだ。まあ、その分、暗号解読というスリルがあって面白いのだが。

問題の箇所は以下のところだ。(p.41)

Hör mal, Kleiner, schreibt man Provinz mit tz?<
>Nein<, antwortete Uli. >Nur mit z.<
>Aha<, sagte Matthias. >Das hab ichi also schon falsch gemacht. Und Profiand? Mit f?<
>Nein, mit v.<
>Und hinten<
>Mit t.<

Provinz (田舎)という単語のスペルに自信がもてない Matthias は Uli にスペルを聞く。「おチビちゃん(Uli は体が小さいので)、Provinz という単語は最後は tz だったかな。」それに対して、Uli は「いや、z だけだよ」「また間違ったな、Profinad で f だったなか」「いや v の文字だよ」「そして最後はどうなっている」「t の文字だよ」

そんなやり取りのようだ。Uli は体は小さいが、頭は良い少年だということがわかる箇所である。

人名に定冠詞をつけて格関係を示すのだが、Ich bin dafür, die Realschüler sollen uns den Kreuzkamm herausgeben und die Diktathefte behalten. (p.41) Kreuzkamm も Diktathefte も少年なので、4格のときは、ともに、den が付くはずだ。しかし、Diktathefte ではdie となって女性名詞(あるいは複数名詞)の扱いだ。どうしてだ?

調べると、Kamm は「くし」という意味で男性名詞だ(くしなどは女性がよく使うから、女性名詞でいいと思うが、そうではない)。Heft は「ノート」という意味で中性名詞だが、Hefte は複数形である。

つまり人名でもその構成素に分解されて、その単語の元来の性別に影響されるのだ。このあたりは難しい。男性の名前ならば、男性名詞として活用して、女性の名前ならば女性名詞として活用する。性別不明の人物に関しては、中性名詞として活用すると思っていたら、そうではないようだ。

Kästner はこれで3冊目だ。「エーミールと探偵たち』『ふたりのロッテ』は比較的読みやすいが、この『飛ぶ教室」には苦戦している。南ドイツの方言が多出するからか、学校関係の用語や背景が分からない、ということが理由か。とにかく、もう少ししたら慣れて早く読めるのではと期待している。