2015-09-01

第2話は Katze und Maus in Gesellschaft である。この話は理不尽な話でネコとネズミが一緒に暮らしていたが、二人で蓄えていた脂肪をネコが全部食べてしまった、それをとがめたネズミをネコが怒って食べてしまった、という内容である。

どう評価すればいいのか?教訓的な話で、世の中はこんなものだと聞き手に教えているのか?自分自身もどう評価していいのか迷う。しかも、童話集の第2話という比較的重要なポジションにある。この配列をしたグリム兄弟の考えは何か?

いとこに子供が生まれたという。最初の子供は、weiß und braun gefleckt である。次の子供は、das Kind hat einen weißen Ring um den Leib である。三番目の子供は、das Kind ist schwarz und hat bloß weiße Pfoten, である。

ネットで調べていたら、Daily-Grimmというサイト(daily-grimm.com)で、この点について語っていた。

今日はこの物語の中に出てくる色に注目して読んでみました。

猫はヘットを食べるために、生まれた子猫の名付け親になってくれと頼まれたと嘘をつきます。嘘なのに、名付け子たちの毛の色を妙に細かく説明しているのが気になります。

一匹目・・・白の地に茶のぶちがある子
二匹目・・・首のまわりに白い輪がある
三匹目・・・真っ黒で、足の先だけ白くて、そのほかには白い毛が一本もない子

見てみると、白い毛はだんだん少なくなり、黒毛の面積が増えていることに気が付きませんか。これは何を暗示しているのでしょうか。

白=幸せ、潔白、誠実
黒=不幸、悪事、死

と捉えると、猫にぺろりと飲み込まれてしまうネズミの最期を暗示しているのではないかと思いました。

このような解釈も可能なのかと感心する。ドイツ語のサイトにはもっと面白い解釈が示されているかもしれない。それから、子供の名前は、順番に Hautab, Halbaus, Ganzaus となっていく。

それから最終版での面白い表現「君こそ本当の友人なのだ!」は初版にはない。これは印象強い箇所なので、この表現が入って最終版は面白くなった。

Ach,“ sagte die Maus, „jetzt merke ich was geschehen ist, jetzt kommts an den Tag, du bist mir die wahre Freundin! aufgefressen hast du alles, wie du zu Gevatter gestanden hast: erst Haut ab, dann halb aus, dann …“

photo credit: 99 365 itching for a fight via photopin (license)
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