2015-08-18

ようやく、Puppet Masters を読み終える。侵入者たち slugs を退治するきっかけは Mary が深層心理の中に覚えていた Nine Day Fever のウイールスの存在であった。そのウィールスを slugs たちの間に、ばらまいて無事退治となる。小説としては、やや安易な結末だな。

この話のポイントは、アメリカという平和で民主主義の国を脅かす存在としてのslug、そのメタファーとしての全体主義国家やソビエトロシアの存在であろう。この本が書かれた70年代はソビエトロシアのスパイたちがアメリカ国内に多数存在すると信じられていた。そして、侵入者を招き入れる第5列の存在がアメリカで信じられていた。彼らの存在と slug の存在が重なる。

slug にマインドコントロールされるとどうなるか。それはそれで幸せかもしれない。自分で考えることを放棄すれば、一応は peace を得られる。と、slug は主人公に語りかける。しかし、自分の頭で考えて、試行錯誤しながらも生きて行く方法を主人公は選択する。

アメリカ式の民主主義賞賛の自画自賛タイプの話だが、まあ、楽しめた。点数としたら70点ぐらい付けたい。