2015-04-15

The Sun Also Rises を読んでいる。また通勤の途中でAudiobook でこの The Sun Also Rises を聞いている。実は一回聴き終わったのだが、再度聴き直している。この数週間は、この小説の持つ雰囲気を味わっている。

登場人物は Jake とその恋人 Brett、そして Robert Cohn と その恋人Frances、その他多数の登場人物が出てくる。耳で聴いてるのでは登場人物たちの相互のつながりは分からない。そこで、本でゆっくりと確認しながら相互関係を見ている。

Cohn は Jake にBrett の過去を聞く。そしてJakeが率直に答えると、Cohn は怒り出す。Cohn は Brett のことを好きなようで、「Jake は Brett を侮辱している」と述べて、怒って立ち上がる。読んでいて何故?と思ってしまう。自分の恋人でもない女性、むしろ相手の恋人である女性についての言及で、顔を蒼白にして怒る必要があるのか。次の文である。

“I didn’t ask you to insult her.” “Oh, go to hell.” He stood up from the table his face white, and stood there white and angry behind the little plates of hors d’oeuvres. (no. 2085)

そのあと、仲直りする。西洋の文化圏における怒りの示し方は日本人には分からない。日本文化圏では、もうすこし、抑えた口調、遠回しで話すであろう。

中年の男女の間の恋愛ごっこに見えるが、本人たちは真剣なのであろう。そんな世界をパリを舞台に垣間見せてくれたヘミングウェイの筆力にはやはり脱帽である。