2015-01-26

第199話はDer Stiefel von Büffellederである。何も恐れないある兵士が迷って森の中に入ってしまう。そこで、猟師と知り合う。兵士と猟師は森の中で家を見つけてそこに入る。しかし、そこは盗賊の館であった。そこの老女に手引きで竃の後ろに隠れていた。そしたら、12名の盗賊が帰ってきた。兵士は名乗りをあげる。殺されそうになったが首領の判断でまず食事をもらうことになった。そして、老女に地下室から酒の瓶を持ってくるように言う。兵士は瓶の栓を抜いて、ihr sollt alle leben, aber das Maul auf und die rechte Hand in der Höhe (no. 10813)と叫び盗賊たちに振り掛けると、盗賊たちはその通りの姿になり、石のようになって動かなくなった。(なぜ、急に兵士がそんな力を持つのか、まったく説明もない)

とにかく兵士と猟師はその家を出発して、ある町に近づくと、人々は大喜びをしている。王様が戻ってきたと喜ぶ。猟師が実は王様であったという話である。

第200話はDer goldene Schlüsselである。子供が金の鍵を見つける。そして、土を掘って小箱を見つける。小箱の鍵穴に金の鍵を差し込んで開ける。すると。これでお話はおしまいである。何の比喩だろう。小箱の中に素晴らしい童話がたくさん詰まっている、この童話集みたいに、ということか。

これで一応はグリム童話集は読了したのだが、まだ10篇ほど『子供の伝説』(Kinderlegenden)が残っている。この子供の聖者伝はどのような位置付けなのだろうか。それらは短いので以下続けて読んでいく。

第1話は Der heilige Joseph im Waldeである。母親がいて娘が3人いて、なぜか一番性悪の長女を可愛がる。そして、明るい三女を嫌っている。三女が森の中で道に迷いある家に泊めてもらったが、そこの老人に親切にしたので、褒美に黄金をもらう。次の日に次女が森に行く。そこで、老人にちょっと親切にしたので、すこし褒美をもらう。次の日は長女が森に行き、老人の家に泊めてもらうが、不親切をしたので何も褒美をもらえず逆に鼻に袋がついてしまうというお話である。

第2話はDie zwölf Apostelである。イエスの生まれる300年前に貧しい女に12名の息子がいた。彼らが食べ物を探しに行くと、天使が彼らを導いて山の上に眠らせる。彼らは300年間ほど眠り、目覚めてから使徒となった。

第3話はDie Rose である。方言で書いてある。短い話である。少女がバラを持って帰る。その少女が死ぬと、バラが満開に咲いたという話である。寂しいけれど、なんだか暗示的な話である(何の暗示かな)。