2015-01-24
昨日の夜からThe Private Papers of Henry Ryecroft (George Gissing) [Kindle版] を読んでいる。今まで断片を 読んでばかりいたが、初めから最後まで通読しようと考えている。まず序文を読んでみる。Gissing が友人である Henry Ryecroft の原稿をふと発見して発行するに至った経緯が書いていある。(これは、もちろんフィクションで、Henry Ryecroft なる人物はGissing の作り上げた人物である)それによると自分が羨ましいと思えることが幾つかある。
一つは、50歳の時に、突然友人から年300ポンドのお金を生涯贈られることになったことである。(私にはそんな友人はいないな、残念ながら)二つ目は、田舎の一軒家に住むことになったことである。そして、5年ほどして幸せな死に方をすることも羨ましい。On a summer evening, after a long walk in very hot weather, he lay down upon the sofa in his study, and there—as his calm face declared—passed from slumber into the great silence. (no.35) 散歩の後で、うたた寝から永眠へとなる。家族に迷惑をかけないで死ぬのは素晴らしいことである。この当時のイギリス人の平均寿命は55歳ほどのようだ。
この本 The Private Papers of Henry Ryecroft は随筆であり、自然描写が美しい。徒然草の兼好法師のように悠々自適に自然と遊んでいるようで、楽しく読むことができる。今度から、このような自然描写が中心となった随筆をたくさん読んでみたいという気持ちが強まった。