2014-12-04

Monsieur Lecoq (Volume 1)(kindle version) を読み終える。面白い、特に後半の部分は充実していて、この数日は時間を見つけてもっぱらこの本ばかり読んでばかりいた。Lecoq は好敵手の Mai にまんまと出し抜かれ、第一部は完敗であった。これから読む第二部は彼がなんとか宿敵を見返すというストーリだと思う。第一部では、彼には jeune という形容詞が頻繁に与えられる。そして、若さゆえに、好敵手に欺かれ、彼の計画はことごとく水の泡になってしまう。警察の中にもどうも内通者がいるようだ。

彼は老賢者というべきLe Père Tabaret に相談に行き、いくつかの的確なアドバイスをもらう。そこで、自分の失敗を知り、第二部が始まる。おそらく、彼は jeune から大きく成熟して行動する姿が描かれるのだろう。この本は彼の成長の記録でもあるのだろう。

彼と部下が犯人達を追跡する場面は面白い。時折の風景も描かれるので、この時代のパリの通りはどうなっていたのが想像することは楽しい。

語法的なことを一つ挙げたい。brides (no.4060)は「賄賂」の意味ではなくて、「切れ端、断片」の意味であることを知った。de saisir quelques brides de lieur conversation (no.4060)のように使われている。

Se défier de la vraisemblance (no.4547)という諺が掲げてあり 「本当らしく見えても疑え」とある。第二部では彼と M. Le duc de Sairmeuse との戦いが始まる。