2014-08-16

The Moonstone を読み続けている。Rosanna Spearman というメイドが物語の鍵をにぎる。不幸な過去を持つ女性で主人公は憐れみを感じている。その薄倖の女性が Franklin Blakeという紳士に恋をしている。このMr. Franklinは大佐の甥であり、今まで読んだ限りでは悪人ではないようだ。彼らの関係はどうなるのか。

25%ほど読んだ所だが、非常に面白いミステリーである。 謎がたくさん出てきて、それらの謎が最終的にはどのように解決されるのか興味津々である。(Murakami Haruki ならば謎解きは全然しないで、すべて読者にお任せである。ある読者はそのようなMurakamiの態度に書評で憤慨していた)どのような謎か列挙すると(1)インドからの手品師(高僧)は何者か。(2)大佐が侮辱的な扱いをうけたことの復讐として姪(Miss Rachel)にダイヤモンドを遺すが、その理由は何か。(Miss Rachelという名前だが、ドイツ語のRache=復讐、と関係するのか、たぶん関係ないだろうな)(3)Miss Rachelは二人のいとこのどちらを好きなのか、どちらに恋愛感情をいだいているのか。(4)メイドRosanna Spearmanはそもそも何者か。(5)ダイヤモンドにはそのような呪いが隠されているのか。これらの謎がどのように解き明かされるか楽しみである。

語法的なことだが、この小説では、to-morrow, to-night, to-day という風にスペルされている。19世紀の半ばはそのようにスペルすることが一般的であったようだ。語り手とMr.Franklinの二人だけの会話でもconference (no.785) と表現している。conference とあると大きな会合を考えるが、二人だけでも conference と言えるようだ。Who was the poet who said that Satan finds some mischief still for idle hands to do? (no.879)とあるが、Who という疑問節の中では、関係代名詞whoは使われずthat が使われるのだが、これはその文法規定の例外であろう。own という語が「話す、認める」の意味で動詞で頻繁に使われる。 Needless to say というやや古めかしい言い方が頻出する。

午後からも、さらにこのミステリーを読み続ける予定である。