2015-04-29

このところ、忙しくて The Sun Also Rises を読む暇がなかった。Audiobook ならば、通勤の行き帰りに聴く習慣にしているので、かならず毎日一時間以上は聴くことになる。通勤の時間はなくすわけにはいかないので、強制的に聴き進むことになる。しかし、読書となると、仕事がいっぱい溜まっていると、どうしても仕事が優先になる。仕事で目を酷使して、ソフアーに休んでいると、もう目を使う気にはなれない。

今日は朝早く起きて、The Sun Also Risesを久しぶりに読んだ。Brett を巡る3人の男たち、語り手のJake, 婚約者?のMike, 追っかけをやっている Robert Cohn の会話の部分が凄まじい。Mike は酒を飲んだせいか、Cohn に突っかかる。”I’m not drunk. I’m quite serious. ‘Is’ Robert Cohn going to follow Brett around like a steer all the time?” “Shut up, Michael. Try and show a little breeding.” (no. 3842)

さらに、Mike は Cohn にこんなことまで言う。What if Brett did sleep with you? She’s slept with lots of better people than you.” “Shut up,” Cohn said. He stood up. “Shut up, Mike. (no.3842)

このような会話がアメリカ人の間では普通に交わされるのか。アメリカ人たちは率直な国民だと聞く。しかし、最大級の侮辱ではないか。日本ならば、絶交になるだろうが、率直に言い合うことが美徳とされる人々の間では許される言い方なのか。(おそらく、ヘミングウェイの仲間内でのエピソードを小説のセリフに使っていると思うのだが)

Cohn は Brett に手紙を書く。そしてその中で彼女を Circe と呼んでいる、ことをMike がJakeに明かす。”He calls her Circe,” Mike said. “He claims she turns men into swine. (no. 3880) 私はCirce の意味が分からないので辞書で調べると、太陽神ヘリオスの娘キルケを指し、オデッセウスの部下達を豚に変えたという妖婦のようだ。

恋する人へのラブレターの中で「あなたは伝説の妖婦キルケのようである」と讃えると、受け取った女性は喜ぶのか。キルケのイメージがよく分からないのだが、Brett は喜んのだろうと推測する。