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中里介山の「大菩薩峠』を読んでいる。これは面白い。長い長い、長編で、この2週間ほど毎日読んでいるが、ようやく4割程度読んだ。しかし、飽きない。この物語の中には、一つの魅力的な世界がある。
まず、音楽が聞こえて来る。当時の民衆の愛した芸術をこれでもかと並べ立てる。自分もその世界の中に住み着きたいと思う。当時の庶民の愛した音楽、三味線、琴、囃子、尺八、お経、講談などが盛りだくさんで、圧倒される。
さらには、絵画的なうつくしさもある。大菩薩峠の険しい自然、山越え、川のせせらぎ、そして人情も語るのが上手である。男女の愛、親子の情愛、友情、日本国の将来など、あらゆるものが語られる。
哲学もある。宗教もある。ニヒリズムもある。宗教もある。作者の知識量の膨大なこと、ただただ圧倒される。
この森羅万象を語ろうとする、作者、中里介山の大胆さとかれの筆力には驚かされる。4割ほど読んだだけだが、繰り返すが、この本の素晴らしさには圧倒される。おいおい、このブログでこの物語の素晴らしさを語ってゆきたい。