2014-07-20

昨日は研究会参加のために金沢に出かけた。夜遅くまで話し合ったので金沢で一泊と考えたが、三連休のためか、金沢のホテルはどこも一杯だった。そこで、小松のホテルに一泊した。

ホテルで kindleを使って二つの話を読んでみた。一つはArena (The Fredric Brown Megapack: 33 Classic Science Fiction Series) の冒頭の話である。宇宙空間で人類とある種族(the Outsiders)が戦っていたが、神的存在者が、二つの種族が戦うのは害が多いので、二つの種族の代表に戦わせて、負けた方は種族全体を滅ぼすという形でが決着を付けようと考えた。人類からは Carson という名前の男が選ばれ the Outsiders からは The Roller(と称されている丸くて突起のある動物) が選ばれて戦うというストーリーである。Carsonが最終的に勝って、The Rollerの種族は全滅するのである。

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http://forum.escapeartists.net/index.php?topic=7699.0

なんだか昔見たテレビの番組で似たような話があったことを思い出した。Wikipedia で調べると1964年の Outer Limits の中でFun and Games という話と似ていると言う。どちらかが影響を受けたようである。たしかに自分が中学生の頃に見た Outer Limits という番組の中での話だ。その場面はよく覚えていた。若い頃は感受性が高く記憶力もいい。

また、グリムの第63話 Die drei Federn もホテル内で読む。これは、三人の兄弟の物語である。グリム童話集でよくあるパターンは、年長の兄弟二人はずる賢いが、末子は正直者だがやや愚鈍でいつも損をする。しかし、最終的には勝利者となる。このようなパターンがある。

グリムの童話集はジェンダーの観点からは批判されることも多いだろう。王が三人の兄弟に対して、一番美しい女性を連れてきた者に 王座を譲ると告げて、三人の兄弟に競わせる。このあたり、女性を単なる物扱いをしているようで批判する人も出てくるかもしれない。ユダヤ人の差別もグリム童話集にあるという話である。その意味では歴史的な制約からは逃れられない点がある