異文化の森へ

Audience on its feet

2014-04-23

R Is for Rocketを読み終える。p.174で次のような表現を見つける。手品師が発射された弾丸を口でくわえるというパフォーマンスに失敗して血まみれになるのを見て観衆が総立ちになる場面がある。Audience on its feet. である。Audienceを受ける代名詞は its である。私ならば、theirにしたいところだが。あるいは、1950年代に書かれた物語だから、itsが使われているのか?もしも観衆は全員が女性の場合は、her になることはあるだろうか。いろいろと調べてみたい事ばかりだ。

さて次は、Simenonによる Maigret et la Grande Perche (Le Livre de Poche, 2013年刊)を読み始める。BradburyからSimenonへと がらった世界が変わる。Bradburyの登場人物は少年か少年の心を持った大人である。舞台は荒々しい自然か宇宙である。常に自然とは、人類とは、生命とは、地球とは、と自問している。そして世界に対して感嘆の念を抱いている。

Maigretは大人であるので、そんな野暮な問いかけはしない。パリの町を平々凡々に描き、そして普通の犯罪がおこり、それをMaigretは地道な捜査で解決していく。場末のバーで軽く飲むお酒がおいしそうである。おいしそうなお酒や料理がでてくると、Googleで名前や画像を調べて、Evernoteに保存している。そんなお酒をリカーショップで時々探してみるが、なかなかMaigretの飲むお酒とは出会えない。

p.7で、il avait bu des pernods. とある。このpernodsが分からない。プチ・ロワイヤル仏和辞典を探すが見つける事ができなかった。小学館ロベール仏和大辞典で引くと「水で割ると白濁するアニス酒」とある。いずれにせよ、マイナーな酒であるようだが、いずれかの日か、パリを訪れてPernodsを味わってみたいものである。

モバイルバージョンを終了