異文化の森へ

異界の人

2014-06-08

主人公の Peter には影がない事を知った人々は、どうして Peterを避けようとするのか。影があるかどうかは本当はどうでもいいことだ。問題はそのことは悪魔と何らかの契約を結んだ事を意味するからだ。だから、人々は避けるのだろう。つまり、影がないことで、主人公は「異界の人である」ことを宣言していることになる。すると、人々の間では、異人排除の論理が働くのである。

この物語をドッペルゲンガーの物語とする人がいるが、主人公と影との間に特に対話がある訳でもない。影が主人公の別人格でもない。そんなことを考えると、この物語をドッペルゲンガーの物語とするのは間違っているだろう。

さて、今日はこれから東京の方に出張である。新幹線の中でもこの物語を読み続けよう。

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