異文化の森へ

影を売った男

2014-06-06

影を売った男、あるいは影をなくした男 とのタイトルで知られている Peter Schlemihls wundersame Geschichte を書いた作家 Chamisso についてネットで少し調べてみる。フランスの貴族であるが、革命でドイツに移住して、植物学にも関心を持ち、詩集を書くが、それにシューマンが曲を付けて、有名な歌曲集「女の愛と生涯 Frauenliebe und -leben」にしたとのこと。波瀾万丈の人生であるが、特に何か狂気を感じさせる点はないようだ。

読み始めたのだが、独英の2言語で併記してある表記の問題は、どうしても楽な英語の方を読んでしまうという点である。ただ、便利な事に下線部をタップすると英訳部分が閉じられる。そんなことで、原則として英訳部分を閉じたままで読み進み、どうしても分からないならば英訳部分を参照することにする。

影を売って大金が入るならば、多くの人は喜んで売るであろう。自分ならば、外出は曇りの日だけにして晴れた日は室内にいて贅沢三昧をすると思う。なぜ影がないと大問題となるのか?影がないとは、悪魔との契約をした事を意味する、つまり異界の人になった。それゆえに人々は彼を避ける、という図式である。面白そうな本であるので、読み進みたい。

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