異文化の森へ

誰が話したのか分からなくなる。

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まだ、La Folle de Maigret を読み続けている。p.158 まで来た。この本は2回目であるが、ゆっくりゆっくり読んでいる。楽しみながら読んでいるからだ。

Simenon は日本で言えば池波正太郎だ。小説を量産している。一つ一つは精密に描かれているわけではないが、でも一定の水準を保っている。安心して読める。それに所々にお酒や食事の話がでてきて、通の人にはたまらないのだろう。Maigret と同僚の Marella がヤクザの親分である Giovanni の家でお酒を振舞われる。たぶんワインか。親分から Un atutre Tom Collins? (p.153)と言われる。どんなワインか興味津々となる。飲んでみたいものだ。

さて、Simenon の探偵小説では、会話がよく出てくる。時々、誰が誰に言った表現か分からなくなり困る。フランス人ならばすぐわかるのだろうか。p.159 ではMairgret が Grand Marcel と会話をしているが、それから Tu as le temps de venir dire bonjour â ma femme. とあるので、一瞬、Grand Marcel が自分の愛人を Maigret に紹介すると言ったのかと思い、首をかしげた。これは同僚の Marella が Maigret に言った言葉である。家に招待して自分の奥さんに会ってくれと言ったのだ。会話の部分では、誰が誰に言ったのか常に明記して欲しいと思うのだが。

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