異文化の森へ

Maigret hésite

2014-07-11

Maigret hésite を読み始める。まず、犯行を暗示する匿名の手紙が到着する。その手紙にはすかし(filigrane)があって、Vélin du Morvanとある。この紙の製造元を調べて、紙を入手した人が特定されていく。匿名の手紙にそんな特殊な紙を使うのか。差し出し人はむしろ特定されることを目的として手紙を投函したのか。現時点では分からない。

Vélin という紙に興味を持った。ロベール仏和大辞典で引くと、「とくひ紙、おもに死産の子牛の革で作られ、通常の羊皮紙より滑らか」とある。紙の発明される前は動物の皮に文字を記したわけだが、その伝統が残り、高級紙のブランドになっているのだろう。この話しではまさか、本物の子牛の革に書いたのではないだろうな。

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