異文化の森へ

typographical errors

2014-04-11

kindle版のLa Porte étroiteは、たくさんのtypograhical errorsがある。読んでいていらつくこともある。そのたびに、手元の本 Mercure de France 社の1959年版で確かめている。突然、数字の 01 と出てきてので確認したら ou の誤植であった。kindle版は無料なので文句はあまり言えないが、早く訂正版を出してほしいと願う。まあ、わたしのブログも読み返すと結構間違いがあるのだが、いちおうは、気づくたびに直している。

no.395にお気に入りの描写があった。L’ete, cette annee, fut splendide. Tout semblait penetre d’azur. Notre ferveur triomphait du mal, de la mort; l’ombre reculait devant nous. Chaque matin j’etais eveille par ma joie; je me levais des l’aurore, a la rencontre du jour m’elancis… Quand je reve a ce temps, je le revois plain de rosees. 暗唱したいと思うような文である。

no. 408に、J’ai fait un triste reve, me dit Alissa, とある。最後を英語に訳すと、Alissa said to me となるのだろう。,to me said Alissa の語順は英語で許されるだろうか。あるいは said to me Alissa となるのか。情報構造で to +人称代名詞が出てきた時の語順が今よく分からない。

ブログ「ヨハン先生のフランス語の文章構造の基本を理解しよう」を読むといろいろと参考になる。次のような説明がある。

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Je vous présente ma fille. 「あなたに娘を紹介します」

→ Je vous la présente.

Je voudrais présenter ma fille à Monsieur Tanaka. 「私は田中さんに娘を紹介したい」

→ Je voudrais la lui présenter.

(注) 話法の助動詞が定動詞のときは意味上本動詞の前におかれる

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代名詞が前に移動するのは、まず3格の代名詞である。4格も移動する時は、

3格そして4格の順番となる。しかし、その時でも、話法の助動詞の前までは移動しない。でも、ドイツ語の時は、代名詞どうしが目的語となるときは「4格+3格」 (Ich gebe es dir.)となるようだ。まとめると、名詞が代名詞になるときは、フランス語では動詞を越えて移動するが、話法の助動詞の壁は越えることはできない、ということか。

情報構造で、名詞が代名詞となり情報内容が軽くなると前へ移動する法則がある。英語はその場合は動詞のところでストップしてそこを越えることはできないが、フランス語では、動詞を越えてしまう。時制の助動詞も越えてしまう。ただし、話法の助動詞は越えられない。時制の助動詞は動詞との結びつきが強いので一体の動詞と考えられるので、越えられてしまう、と考えていいのだろうか。

しかし、この本はAlissaの行動を理解することは難しい。no.524には、Elle me repoussait, m’arrachait d’elle doucement… とある。この本のアマゾンでのreviewがどうなっているのか知ってみたい。この本を共感したという人は何人ぐらいいるのか。厳格なクリスチャンしか分からない本なのか?

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