異文化の森へ

16-19

2015-04-05

『絵のない絵本』を読み続ける。第16夜は Policnello (正式にはPulcinella でイタリア喜劇の道化役の意味)のお話である。彼は天性の喜劇役者である。niedliche Kolumbine (可愛い恋人役)がいて、そのArlechino (道化師)と結婚をしたがっている。(このあとが実話か劇の上の話か分からないのだが)二人の結婚は美女と醜いものの結合である。だが、恋人役が亡くなってしまう。そこで Policnello はお墓のところで嘆く。その場面は、観客がいたとしたら大喝采となった場面であったろう。

第17夜はとても短いお話である。士官候補生がでてくる。それから若い女性が Ballstaat (舞踏会?)にいてなにやら衣服の話をする。そして、4歳の女の子が現れて服にとても満足して、犬がこの服を見たらどう思うかしらと母に言う。Mutter! was werden die Hunde denken, wenn sie mich in diesem Staate sehen. いい話だ。

第18夜は、ポンペイの話から始まる。なにやら暗い情景描写が続く。アドリアという海の女王に叫んでいる。とにかく、死のイメージでいっぱいの暗いお話だ。

第19夜は、また劇場のお話だ。新人の Schauspieler (俳優)がデビューする。彼は何やら涙にくれている。劇で失敗をして口笛でやじられる(ausgepfiffen)。彼は帰宅する。しかし彼はどうも死を考えているようだ。

Der Mensch kann höchst Der Mensch kann höchst unglücklich sein und doch dabei höchst affektiert. Er dachte an den Tod, an Selbstmord,ich glaube, er beweinte sich selbst, er weinte bitterlich, und wenn man sich recht ausgeweint hat, bringt man sich nicht um. (no, 319) 彼は死を考えるが、しかし大泣きすることで気が晴れたようだ。

数年後、月はまた彼を見つける。そして、彼の演技は再度野次り倒される。そして、かれはがっくりきて自殺したようだ。誰も同伴者はなくて、自殺者の墓に葬られる。

暗い死の影とイタリアへの憧れが詰まったこれらのお話の評価はどうなるか。

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