異文化の森へ

Détruire, dit-elle

2014-12-07

自分は言語の情報構造に関心がある。情報構造では旧情報は前に新情報は後ろに来る。文の流れとしては、まず互いに知っている旧情報を提示して、心の準備をさせてから、新情報(情報量の高い)を提示する。これは当然のことだと思う。英語などは語順が決まっているが、言い換えをしながらその中で、できるだけ旧情報→新情報の構造になる方にしている。

それで、名詞は代名詞となったら旧情報なので前にくる。I called up John. は I called him up. となる。つまり John が代名詞 him となったら、不変化詞 up の前にくる。他には、”Here comes our teacher,” said my grandmother. は “Here he comes,” she said. と代名詞ならば動詞の前にくる。

この構造はフランス語ならば顕著である。2014-03-29に投稿したブログの中でも書いたことだが、en, y などの中性代名詞は名詞の時は動詞の後ろでも、代名詞になると前にくる。
Je bois de la bière.→J’en bois.  
Il a trois enfants.→Il en a trois.
Elle a détaché un fruit de l’arbre. → Elle en a détaché un fruit.

As-tu répondu à cette lettre? ― Oui, j’y ai répondu.

また、人称代名詞なども文の中でだが、できるだけ前に来ようとする。英語では me は動詞の後ろにあって、前には進めない。
Il me regarde.
Je me lève à sept heures.
よって、フランス語では、名詞が代名詞になると動詞の前に出てきて、英語と比べてはるかに情報構造がはっきりと表れていると言いたいがそうでもない部分もある。
Détruire, dit-elle とのタイトルのフランスのドラマがあるが、英語ならば、Destroyed, she said となるだろう。この場合は英語の方が代名詞は前にくるという法則を徹底していることになる。

英仏二つの言語とも情報構造を示しているが、その示し方はいろいろと異なるようだ。そのあたりを調べると面白そうだ。

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