2014-12-01
Monsieur Lecoq を読んでいる。面白くなってきた。酒を読むと洋書は読めなくなるので、今日は夕食に酒を飲まないで、この本を読んでいる。
Lecoqはイアリングの持ち主を見つけたようだ。その時の喜びは以下のようである。il s’abandonna si bien au délire de sa joie, que les passants surpris durent se demander si ce beau garçon n’était pas fou. (no. 3015) とある。Lecoq がこんなに喜びはねるのは珍しい。こんなところにも彼の若さ、初々しさが表れていて微笑ましい。
殺人犯の Mai は何かと陽気で歌を歌っている。Pour se distraire, il avait demandé et on lui avait donné un volume de chansons de Béranger, et il passait ses journées à en apprendre par cœur; il les chantait à pleine voix et avec assez de goût. (no. 3189) ここで気になったのは、Béranger という人である。どんな人か?たしか「アッシャー家の没落」の冒頭はこの人の詩があった。ネットで調べると、正式の名前はPierre-Jean de Béranger とあり、1780 – 1857とあるので、77歳まで生きたようだ。当時としては長いいきした方になるだろう。当時のフランスで一番の詩人であったようだ。しかし、現在ではその名はあまり残っていないが。
またYouTubeでLecoqの朗読を見つけたので貼っておく。表紙は雪の上の逃亡者達の足跡を探る場面である。