異文化の森へ

Les jeux de soleil

2014-08-03

Les confidences d’Arsène Lupin の第一話 Les jeux de soleil を読む。ルパン物は自分は好きだし原文でも何冊か読んだことがある。ルパンはホームズとよく対比されて語られる。違いは、ホームズシリーズを読んでいくうちに彼の個性が見えてきてそれぞれの話に統一性が見える。しかし、ルパンシリーズでは彼の個性がなかなか見えてこない。どこで生まれて、家族はどうなっているか、友人はだれか、どこに住んでいるのか、などが語られることは少ない。その点がホームズと比べると主人公をやや見えにくくしている理由だろう。

作者 Maurice Leblanc は1907年の怪盗紳士アルセーヌルパンから書き始めていった。Wikipedia の一覧表を見てみたが、何が彼の最後の作品か分かりづらい。1941年のLes Milliards d’Arsène Lupin が最後の本、遺稿で不完全な作品ようだ。kindle には選集と全集があり、Oeuvres de Maurice Leblanc は全盛期の作品が種に選ばれている選集である。Marurice Leblanc: Oeuvres Majeures – 35 titres は、主要作品というタイトルだが実質は全集と言っていいようだ。字の形(フォント)は選集の方が読みやすいようなので、しばらく選集を手元に置いておきたい。

まず Les jeux de soleilを読んでみたが、この作品は彼の中で平均的なできばえか。金庫(coffre-fort)を開けるパスワードを探すが、死んだ執事が発したメッセージからそれを見つける。執事はわざとスペルを間違えて発信している。fuire, ataque, enemies, prudance の間違い部分から、e t n a つまり有名な馬の名前がパスワードと見抜いている。話としては面白いが執事にそんな余裕があったかな。とにかく、Les confidences d’Arsène Lupinを何とか通読してみたい。

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