異文化の森へ

映画『オデッセイ』を観る。


映画『オデッセイ』を観た。正確に言うと、DVDをパソコンで見ただけだが、自分のパソコンはかなりの大画面なので、臨場感あふれる画面で見ることができた。

火星探検隊の一人が砂嵐に巻き込まれて、一人火星に取り残される。主人公のマーク・ワトニー(マット・デイモン)は植物学者であった自分の知識を活用して、やがてジャガイモの栽培を始めて地球からの援助隊が来るまで生き残る工夫をするという話である。

主人公のマーク・ワトニーが一つ一つ問題を解決していく態度、絶望的と思えるような状況でも問題解決を図ろうとする態度は感動的である。これはアメリカ人によく見られるチャレンジ精神と問題解決への実用的な態度である。自分も真似すべきだ、安易に絶望してはいけないと思った。

さて、この映画の英語の原題は、The Martian である。オデッセイというタイトルはかなり強引な意訳だと思うが、どうか。主人公は何も旅をしてさまざまな経験をするのではなくて、場面はほぼ火星の一定の場所だけである。日本語訳は場違いである。

さて、Martian がついた本や映画だと、ブラッドベリーの『火星年代記』The Martian Chronicles を思い出す。これは幻想的な雰囲気があり、これも名作である。映画化もされていて、それに雲が浮いていたり、宇宙服なしで人が歩いていたりするが、これはあまりうるさく突っ込まない方がいいだろう。自分は2013年の9月11日に読んでいる

もうひとつ思い出すのは、C.C.Lewis の『沈黙の惑星より』である。これまた幻想的で美しい。特に火星の運河の描写が自分には印象的であった。

自分の火星に対するイメージは、この2冊、The Martian ChroniclesOut of the Silent Planet によって培われてきた。それで、こんなまったく科学だけの映画、異星人もいない映画はちょっと戸惑ったが、この内容の迫力に最終的には感動した。とにかく、生き残りを図ろうとする英語圏の人々の態度はロブンソンクルーソーに代表されるのである。

自分は何事があっても問題を解決要しようとする主人公の態度に感心した。これは見習うべきであろう。

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