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実科学校の生徒たちと喧嘩したので色々とお咎めを受けている。校長先生である Doktor Bökh の部屋に呼び出されたのだ(Doktor Bökh の身分は校長先生なのだろうな、あるいは生徒指導部長か、寮監か、とにかく少年たちの行動の責任者だ)。その時に、Der schöne Theodor が Na, da kommt mal mit, ihr Früchtchen! (p.73) 「チンピラども、一緒にいくぞ」と言っている。そして、校長先生の前で、Hier sind die Ausreißer, Herr Doktor, sagte der schöne Theodor. Seine klang honigsüß. と言う。
この Der schöne Theodor だが、教員なのか、それとも上級生なのか。とにかく、これは少年たちのつけたあだ名のようだが。
Doktor Bökh からお叱りを受ける。Wie heißt der einschlägige Artikel der Hausordnung, Uli? (p.75) 「生徒心得には何と書いてあるか?」との詰問にUli が答える。Den Schülern des Internats ist es verboten, das Schulgebäude außer während der Ausgehzeiten zu verlassen, antwortete der Kleine ängstlich. (p.75) 「外出日以外は外に出ることは寄宿生は禁止されている」と小さなUli は答えた。
少年たちは外出した理由を説明するが、とにかく外出は禁止であるということになる。ところで、校長先生はふと窓の外を見ながら呟く。Er trat ans Fenster und blickte durch die Scheiben. Mit abgewandtem Gesicht sagte er: “Warum habt ihr mich denn nicht gefragt? Habt ihr so wenig Vertrauen zu mir?” Er dreht sich um. “Dann verdiente ich ja selber die Strafe! Denn dann wäre ich an eurem Fehler schuld!” (p.78)
生徒心得には、例外的な場合が書いてあり、Wenn ein Mitglied des Lehrkörpers das Verlassen der Schule anordnet oder gestattet. (p.75) である。それで、外出したいならば、自分に相談しろと言っているのだ。そして、何かあったら、自分が責任を取ると言っている。それで生徒たちのDoktor Bökhへの信頼感は一挙に高まった。